ナンピンとは
ナンピンとは漢字で書くと『難平』と書き、字の如くポジション追加し難(含み損)を平たく(チャラ)することを言います。
わかりやすく言うと、
上昇の値動きを期待してlongポジションを保有したが、期待を裏切り下落。
下落したところで再度longポジション追加すると、半値戻しでチャラ逃げ出来る。
と言うように一つ目のポジションはプラス圏内まで戻らなくても追加したポジションで相殺させることを狙った手法です。
ナンピンは使い方次第
今回は使い方次第では「善」にも「悪」にもなる【ナンピン】について私の考え方を公開していきます。
ナンピンを上手に使って利益を上げている人もいれば、ナンピンをしたことにより損失が膨らみ相場から退場してしまう人もいます。
ナンピンでドカン負け
ナンピンをして失敗してしまったトレーダーに共通することは、根拠もなく「下がってしまったからポジション追加」
「更に下がったので更に追加」など、証拠金維持率ギリギリになるまでナンピンをし続ける『無限ナンピン』をしてしまっていることです。
このようなトレードは十中八九シナリオ通りのトレードではありません。
ただ損失を認めることができずに耐えた結果運が良ければプラスに転じて助かることができ、そのまま相場が反転しなければ当然ゼロカットとなってしまいます。
シナリオ外の無限ナンピンはギャンブルと何ら変わりません。
FXはギャンブルではなく投資です。
このようなトレーダーはまずここから考え直す必要があります。
ナンピンは悪なの?
じゃぁナンピンはダメなのかと聞かれるとそうではありません。
ナンピンがエントリー時のシナリオに含まれているかが重要です。
FXトレードを行うにあたり損切位置までの値幅と損失許容額からポジションの適正サイズ(数量・Lot)を決めておく必要があります。
一回のナンピンがシナリオに組み込まれたトレードであれば、ナンピン分を含めて適正サイズとなるようにトレードしなければなりませんし、ナンピンが失敗と判断した時は損切もしなければいけません。
ナンピンをシナリオに組み込んでいるトレードをしているのであれば、ナンピンは武器になります。
ナンピンは使い方や使い手により善にも悪にもなり得るということです。
ナンピンを含んだシナリオとは?
ではナンピンすることを含んだシナリオとはどういったものがあるのでしょうか?
私はルールを守れば有効なナンピンには2つあると考えております。
損切手前での1度限りのナンピン
一つ目は適正サイズでエントリーし、逆行した場合は損切ラインの手前で同じサイズでナンピン。
損切ラインにぶつかり一つ目のポジションが損切りとなったらナンピンしたポジションも損切りとする。
ナンピンが成功し含み損が解消されれば全決済または一つ目のポジションを決済して保有しているポジションを適正サイズに戻す。
分割エントリーとして使うナンピン
もう一つは予め適正Lotを分割して、一定の値幅内で分割エントリーしていく方法です。
この手法は逆行してポジションを増やすのでナンピンと同義のようなイメージですが、大きな違いは逆行してくれることにより適正Lotでポジション保有することができる手法です。
狙った押し目まで戻らない事を想定して、狙った位置より手前から薄くポジションを保有し始める分割エントリーの手法です。
ナンピンの厄介なところ
ナンピンの厄介なところは下手なナンピンも成功することがよくあり、その成功体験が次も同じナンピンをさせてしまうところです。
この無限ナンピンは時間をかけると助かる確率が高いのですが、ある日突然一方通行の相場となった時に全てを失います。
間違いなく全てを失います。
こうならないためにもナンピンをするのであればナンピンをシナリオに組み込んでトレードすることを徹底する必要があります。
私はナンピンしない
私の手法ではナンピンは使いません
理由は、
過去検証にナンピンを使用していないからです。
私は手法を構築するのにあたり過去チャートから検証を行なっております。その検証にナンピンを使っていないので、当然リアルトレードでもナンピンはしないと言うことです。
ナンピンを使ったトレードをするのであれば計画的なナンピンを行なう。
ナンピンを使わないと決めたのならポジション追加はあり得ない。
感情任せの追加ポジションは論外です。
退場するトレーダーは、少しずつ資金を減らして退場するのではなく「おかしなナンピン」で一気に退場していきます。
ルール外のおかしなナンピンを辞めるだけで退場リスクはかなり限定できると思います。
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